小・中・高における国語授業の改革 文学作品・説明的文章を読む方法 -構成・構造、形象・論理、吟味・批評- の追究 「読み」の授業研究会

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冬の研究会

第26回冬の研究会報告

──名古屋で初の冬の研究会  全国から64名の参加  熱い報告と討議で成功

運営委員 湯原 定男(岐阜 多治見西高等学校)

 昨年12月24日(土)25日(日)の両日、名古屋市にある日本福祉大学名古屋キャンパスにおいて、第26回冬の研究会が、開催されました。今回ははじめて冬の研究会が名古屋で開催されましたが、北海道や九州まで全国から64名の参加者があり、充実した二日間となりました。

研究①小説「アイスプラネット」
(中2新教材・光村図書)

 24日は福岡八女サークルによる中学2年の新教材「アイスプラネット」(椎名誠・光村図書)の徹底分析でした。実際に行われた授業をもとに、構造よみ・導入部の形象読み・展開部の事件の流れ、・クライマックスにおける主題読み・吟味よみとしてクライマックスの再検討、終結部がない効果、話者を「僕」にしている効果という3点について検討しました。
 この作品は「ぐうちゃん」に対する見方の変化・捉え直しが、「僕」という中学生の視点を通して語られる教材です。最後の場面で「ぐうちゃん」の語っていたことが真実であったことがはっきりする仕掛けが、「……ナマズの写真。見たものを幸せにするという氷の惑星の写真だった」という文だけでなく、実は教材に添えられている「写真」であり、それが、この作品のおもしろさの一つであることがよく伝わりました。阿部代表は「写真ほど描写生が高いものはない」と発言されましたが、写真と文章が一体となって作品世界を作りあげているように感じました。
 八女サークルの方たちの発表は、一つ一つの表現にこだわりながら、作品のおもしろさに迫っていくレポートであり、共同研究のもつ力を十分に感じるものでした。
 参加者の感想を紹介します。

・個人の読みを遙かに越える読みの分析で大変参考になりました。共同研究の素晴らしさを感じました。
・クライマックスの討議は、実際に討議してみて楽しかったです。勉強になりました。
・一人だと気づかないことが、時間を取って皆さんと話し合うことで、細かいところまで読めました。とてもおもしろいと思いました。


阿部代表の講演と討議
読み研への期待と刺激的な発言

 初日の後半は、阿部昇代表による「新教科書の新教材を有効に生かすための12の秘訣」と題した講演と、事務局長加藤郁夫氏による討論的対談でした。
 「自律的な読みの力をつける」という目的意識を実現するための、今まで読み研が培ってきた方法論を「12の秘訣」にまとめ、わかりやすく提示されました。
 さらに、討論的対談では、現行教科書が変わってきたこと、読み研の方法論が学習の手引きなどでさまざまな形でたくさん教科書に掲載されるようになってき
ていること。また、教科書の文章そのものも教科内容や系統性を意識した編集がなされるようになりはじめたことなど、ご自身の教科書編集体験をふまえた内容は、興味ぶかいものでした。
 さらに、「教科書会社の編集者は、たいへんまじめに教科書をつくろうとしている」、「先生方の声を反映したいと思っている」、「さまざまな意見をつたえてほしい」とこと。ぜひ、私たちの声を伝えていきたいと思います。

・新教科書・新指導要領の意味、(是非を含めて)がはっきり提示されて、興味深かったです。
・曖昧になっている「国語で教えるべきこと」の筋を提示していただき、参考になりました。「内容」を教えることだけに偏らないようにしたいです。


研究②説明的文章
「ウナギのなぞを追って」
          (小4光村図書)

 二日目は京都サークルによる説明的文章「ウナギのなぞを追って」の徹底的研究でした。
 「ウナギはどこで卵をうむのか」という謎をめぐっての調査研究の課程と現在までに分かっていることを説明している文章で、発表の永橋先生が「読んでいて本当におもしろかった」といわれるほど、調査→仮説→調査→仮説とすすみながら真実に迫っていく様子がドキュメンタリーのように書かれた文章です。
 文書のジャンル、表層の読み取り、構造・構成の読み取り、論理要約読み、そして吟味よみと教材「まるごと」の研究発表でした。
 この文章が「記録文」要素を含むかどうか、またそれが柱の文の決定に関係するのかどうか、もかなりさまざまな意見がでました。また、要約の方法についての質問や、吟味よみの方法についての質問や疑問もで、方法論そのものも深められました。
 
・吟味よみということで、一つ一つの文章をじっくりと読むことは、小学校の高学年において大切だと感じた。
・記録分の扱い方を含めて、説明文の新しい発見になりました。要約や吟味に実践的に参考になりました。
・柱の文のとらえ方の議論から多くのことを学びました。授業者がしっかりと自分の意見を持つことの重要性を理解しました。
・こうすればいいのかあ、とありがたい思いです。



 年末の、しかもクリスマスに、ご参加ありがとうございました。

第26回冬の研究会報告

 昨年12月24日(土)25日(日)の両日、名古屋市にある日本福祉大学名古屋キャンパスにおいて、第26回冬の研究会が、開催されました。今回ははじめて冬の研究会が名古屋で開催されましたが、北海道や九州まで全国から64名の参加者があり、充実した二日間となりました。

研究①小説「アイスプラネット」
(中2新教材・光村図書)

 24日は福岡八女サークルによる中学2年の新教材「アイスプラネット」(椎名誠・光村図書)の徹底分析でした。実際に行われた授業をもとに、構造よみ・

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