小・中・高における国語授業の改革 文学作品・説明的文章を読む方法 -構成・構造、形象・論理、吟味・批評- の追究 「読み」の授業研究会

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夏の大会

第20回夏の大会報告(2006.8.22-23 京都)

創立史上最高の参加者で成功した読み研20周年記念・夏の大会

加藤郁夫(事務局長)

 8月22〜23日、京都の立命館大学(衣笠キャンパス)にて、読み研20周年記念・夏の大会が開催されました。
 今年度の大会テーマは「確かな国語力を身につけさせるための授業づくり――教科内容・指導方法・学習集団の徹底追究――」というものでした。今大会には、282名もの方々のご参加をいただきました。読み研創立史上最高の参加者数で、20周年の記念大会を迎えられたことに、改めて御礼申し上げます。
 基調講演は、新しく読み研代表となった阿部昇(秋田大学)が、「確かな国語力を身につけさせるための授業づくりとは――読み研20年の成果とこれからの研究課題」という題で話をしました。初めて参加された方からも「読み研の研究の実状がとてもわかりやすかった」「教科内容についての理解が深まった」など、好評でした。
 今回は、これまで以上にはじめて読み研に参加された方が多い会でした。講座・模擬授業は、そのためもあって「入門講座A・B」それぞれ100名を超える参加者でにぎわいました。「どのように読みをすすめたらいいのか、見通しが明確になりました」「グループ学習がおもしろかったです」といった声が寄せられています。
 今回の特徴は、初めての方が多い中でも、入門講座以外の講座や模擬授業への参加者がたくさん見えたことでした。50名程度の教室で行ったのですが、「物語・小説の形象を読む力をつけるための授業―どこを読むか(線引き)を学ばせる授業」(担当・丸山義昭)では、教室からあふれるほどの参加者でした。「『大造じいさんとガン』はなじみ深い作品で取り組みやすかった」「参加型の講座だったので勉強になった」「とても楽しく、よい意味で裏切られつつ、参加できた」といった声が寄せられ、好評でした。
 今大会のオプション企画「特別座談会─読み研の20年を語る」は、柴田義松先生(東京大学名誉教授)、鶴田清司先生(都留文科大学)、それに代表の阿部昇(秋田大学)の三人に語っていただくというもので、オプション企画とはいえ多くの方が参加されました。
 二日目は、文芸研の西郷竹彦先生の講演と模擬授業から始まりました。会場があふれんばかりの参加者を前に、熱の入ったお話と授業でした。「詩の学習のイメージができた」「教材分析のおもしろさを感じることができた」と、1時間45分わたるものでしたが、時間が足りないという声が出るほどでした。
 そして最後は「全体模擬授業―確かな国語力を身につけさせるための授業づくりの検――教材:詩「春」(安西冬衛)」(授業者:阿部昇) でした。一班4〜5名で6つの班を作り、班を積極的に活用した、テンポのよい授業が展開されました。「詩を読む方法を学ぶことができ、詩のおもしろさを感じることができました」「学習集団のあり方がとても参考になりました」と圧倒的な好評の声をいただきました。
 ひさしぶりの関西地区開催でしたが、多くの方々から「参考になった」「よかった」の声をいただき、20周年記念大会は盛況のうちに終えることができました。

 以下、二つの講座・模擬授業の報告をつけ加えます。

報告「模擬授業4:説明的文章を吟味する力をつけるための授業――吟味をはじめて導入する授業」

 この模擬授業には18名の方がご参加くださいました。
 読み研方式による説明的文章の授業自体が初めて、という方も多かったので、構造よみに始まる読みの過程も一通り説明させていただきながらの授業となりました。
 本題の、「吟味よみの導入」については、4組の短い文章をもとにして子どもたちが吟味の方法(視点)を獲得する過程を追体験していただいた後、獲得した4つの方法を使って「魚の感覚」(末広恭雄・小5)と「動物の体」(増井光子・小5)の吟味よみを行いました。
 授業でも、そして授業後の検討会でも参加者の方々からは示唆に富む多くのご質問やご意見を賜りました。ありがとうございました。(担当・鈴野高志)

報告「物語・小説の形象を読む力をつけるための授業──どこを読むか(線引き)を学ばせる授業」

 全体の参加者が多かったため、この模擬授業の参加者も予想以上に多くなり、せまい教室にぎっしりと参加者が座った。6人くらいの班を6個つくるつもりでいたが、ひと班8〜10人の班になった。班に入れない人が何人も出た。
 菊池寛「形」展開部の線引きをおこなう授業で、オリエンテーションで「形」の発端と最高潮をおさえた後、授業に入っていった。線引き箇所を各班で話し合い、出してもらい、班対班討論で絞っていく授業。
 線引き箇所は予想以上に多く出たものの、構造よみをおさえた上での、参加者の質の高い発言がいくつもあって、基準を明確にしながらの取捨選択が予定通りできた。授業者である自分自身、とても面白くスリリングな思いをしながら授業を展開していた。今まで何回も読み研大会で模擬授業をしてきたが、自身がおこなった中では、一番面白く楽しかった。参加者の皆さんと、お手伝いいただいた運営委員の竹原さん・小倉さん、助言いただいた阿部さんはじめ運営委員の皆さんにお礼を申し上げたい。(担当・丸山義昭)

〈参加者の感想より〉

 読み方を教え、初めて出会う文を自分で読めるようにすることが大切だと思います。そのための授業づくり、教材研究のヒントになるようなことをもっと知りたいです。入門講座があったことはとてもよかったです。(小学校)

 二日間本当にありがとうございました。具体的な模擬授業は大変参考になりました。授業で使えます。またどの子にも力をつけるという考え方には大賛成です。また開かれた読み研の姿勢は、とてもいいと思います。今回、鶴田先生、西郷先生のお話が聞けたのはなかなかないチャンスでした。(小学校)

 学習集団を強調されていますが、柴田先生がおっしゃるように学習内容と方法をつないで、子どもがある知を獲得していく過程に機能的に位置づけられるのではないかと思います。学習集団づくりも従来とはちがうかたちになることが必要なのではないかと思いました。(学生)

 教材研究の大切さをあらためて知りました。国語が苦手な子どもが多いので、おもしろい、夢中になる授業に向けてがんばりたいです。(小学校)

 とてもよかったです。様々なことを学ぶことができました。自分が疑問に思っていたことも解決し、前よりももっと読み研っておもしろいと思うことができました。(学生)

 初めて参加させていただきましたが、非常に勉強になりました。自分のふだんの授業のマンネリ化を反省しました。改めて教材研究を中心に授業づくりを考えていきたいと思いました。(高校)

 国語科の指導の仕方がよくわからないまま児童に向き合っていたので今回の研究会に参加し得た知識を自分なりに豊かにし、新学期に望みたいです。(小学校)

第20回夏の大会報告(2006.8.22-23 京都)

 8月22〜23日、京都の立命館大学(衣笠キャンパス)にて、読み研20周年記念・夏の大会が開催されました。
 今年度の大会テーマは「確かな国語力を身につけさせるための授業づくり――教科内容・指導方法・学習集団の徹底追究――」というものでした。今大会には、282名もの方々のご参加をいただきました。読み研創立史上最高の参加者数で、20周年の記念大会を迎えられたことに、改めて御礼申し上げます。
 基調講演は、新しく読み研代表となった阿部昇(秋田大学)が、「確かな国語力を身につけさせるための授業づくりとは――読み

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