「読み」の授業研究会(読み研)は、
子どもたちに深く豊かな国語の力を



身につけさせるための方法を
体系的に解明している国語科の研究会です

読み研は1986年に国語科教育研究者・大西忠治、阿部昇らによって設立。
毎年、夏の大会、冬の研究会をはじめとする研究会を開催しています。
研究内容は、年一回発行の『国語授業の改革』(学文社)、『研究紀要』、年4回発行の『読み研通信』等でも発信しています。
会員制をとらず、運営委員会が研究会や出版等を企画・運営し、研究活動を行っています。

読み研は、2021年に設立35年を迎えました。
日々、国語科教育の世界に

新しい問題提起を行っていきます。

5つの研究課題

 読み研は、子どもたちすべてに深く豊かな国語力を確実に保障するための方法を、体系的にそして具体的に追究してきました。特に「読むこと」の指導を中心とした研究ですが、そのかかわりの中で必然的に「書くこと」「話すこと・聞くこと」の指導との関わりも研究対象となってきます。

 以下が読み研が取り組む5つの研究課題です。

  1. 「読むこと」に関する教科内容の研究―体系化と系統化

    「読むこと」に関する国語の力の具体的解明です。とりわけ文学作品や説明的文章の「読み方」に関する体系的な研究を進めてきました。
    小学校6年間、中学校3年間、高等学校3年間の国語科の教科内容の系統化についても追求しています。

  2. 「読むこと」に関する指導過程の研究

    豊かに深く読む力を子どもたちに確かに身につけさせるためには、どういう指導の手順・方法が有効であるかということを追究してきました。読み研では、
    物語・小説の「構造よみ—形象よみ—吟味よみ」
    説明的文章の「構造よみ―論理よみ―吟味よみ」

    を提案しています。

  3. 確かな国語の力を身につけさせるための授業構築方法の研究

    発問・助言・評価等の「指導言」についての研究、そして「学習集団」指導についての研究を中心とした臨床性の高い研究です。2017年・2018年告示の学習指導要領で示された「主体的・対話的で深い学び」に応える研究でもあります。

  4. 小・中・高校の「読むこと」に関する教材についての研究

    鋭く豊かな教材研究ができなければ、国語の力を子どもたちに身につけさせることはできません。それも経験や勘ではなく、誰でもが確実に質の高い教材研究を行っていける確かな方法を研究しています。

  5. 新しい教育課題に応える研究
     
    OECDのPISA(学習到達度調査)「読解力」に関する研究、全国学力・学習状況調査をはじめとする学力調査に関する研究、NIEやメディアリテラシーの研究、討論・ディベート指導の研究、読解指導と読書指導との統一的指導の在り方、「読むこと」と「書くこと」の関連指導研究など、様々な課題に挑戦し成果を上げています。

研究活動

夏の大会

夏の大会は、東京や大阪を中心に年一回開催されます。

そこでは、それまでの研究成果にもとづく分科会、模擬授業、講座、そして講演などが行われます。200人以上のご参加をいただき、毎年熱い論議が交わされます。

冬の研究会

冬の研究会は、主に東京で年一回開催されます。

そこでは、夏の大会での成果をより焦点化して追究することが中心となります。もちろん模擬授業や講演も行われます。100人~200人規模で熱い検討が行われます。

小・中・高 種別部会

小・中・高校の部会が、それぞれ1~2年に一回開催されます。教材を選定し、その検討を通して小・中・高の特性を意識した指導法の追究が行われます。

地方研究会

九州、四国、関西などにおける地方研究会も開催されます。

各地でのサークル活動

新しい読み研サークル、ないしは読み研を学ぶ会が、毎年誕生しています。ご連絡をいただければ、運営委員会から講師を派遣することもできます。

出版・通信の発行

国語授業の改革

『国語授業の改革』は年一回、学文社から発刊されています。

夏の大会のテーマに合わせて特集を組み、問題提起をします。授業づくりの方法、教材研究、最新の教育課題への問題提起などを行います。

研究紀要

読み研の活動にかかわる研究論文・実践論文を掲載しています。
『国語授業の改革』とはまた違った角度から研究を深めていきます。

読み研通信

 読み研の研究活動を紹介するために『読み研通信』を年4回発行しています。

 大会・研究会に参加された方はもちろん、ご希望の方にもお送りしています。

読み研運営委員

読み研は、全国の多くの先生方に夏の大会、冬の研究会等に参加していただく形で研究活動を展開しています。その研究活動は、約30人の小中高大の教師によって構成される運営委員会が中心となって支えています。

運営運営委員会の中に三役会があます。会の代表を阿部昇(秋田大学)、事務局長を永橋和行(立命館小学校)、事務局次長を鈴野高志(茗溪学園中学校・高等学校)・町田雅弘(茗溪学園中学校・高等学校)・渡邊絵里(久留米市立三潴中学校)、会計担当三役を熊添由紀子(福岡県見崎中学校)が担当しています。