2016 秋の学習会 IN 京都 ご報告

11月5日(土)、京都市 下京いきいき市民活動センターにおきまして、「読み研 秋の学習会」を開催しました。参加者は10名、現役の先生や大学院で学ぶ学生の方など、幅広い層の方々にご参加頂きました。以下、当日の内容をご紹介します。

講座1  楽しく、読む力を鍛える物語・小説の授業づくり 
  ─「海の命」(小6)を使って
   担当:竹田 博雄(高槻中学校高等学校)

「海の命」の構造を読むことを通して、太一の変化を読み取る提案でした。太一の何がどう変化したのか、 なぜ変化したのか、活発な議論が行われました。

(参加者感想)
・クライマックスを決める過程で出てくる意見の多様さが、いつも面白いと思います。
・発端、クライマックスについてどの部分に着目して読むかで読みが違ってくることを改めて感じました。授業ではどのようにまとめるか、さらに考えたいです。


講座2 「アクティブ・ラーニング」「言語活動」を生かした説明文の授業づくり 
  ─「ありの行列」(小3)を中心に
   担当:永橋 和行(立命館小学校)

 「ありの行列」の論理よみを中心に、教材研究を深めました。文中の「実験」「観察」「研究」の語にも着目しながら、「ウイルソン」の仮説と検証が、発展的に叙述されていることを読み取りました。

(参加者感想)
・正直、説明文は問いと答えを探して終わりと考えていた。しかし、それではワンパターンな授業になるのではなか? という疑問があった。今日の講座で説明文の読み方を学べた。用語も様々あることを知ることができた。
・説明文を内容面だけでなく、論理的に読める子を育てたいと思いました。

講座3 書く力を鍛える国語の授業づくり
  ─読みの指導から書きの指導への展開
   担当:加藤 郁夫(読み研事務局長)

 従来の「生活作文」とは違う、「文章表現力」をどう身に付けるか、読解の授業から、どう「書き」の活動へと発展させるか、という観点から、「書くことの指導」について提案がありました。1時間余りにも及ぶ議論、意見交換となりました。

(参加者の感想)
・考えたことを文字化することを全教科で取り組んでベースをつくっていく必要があると思いました。
・少しずつ「書く」活動を積み重ねること、また自分の書いたものを推敲する活動を重視することが大切なのだと分かりました。

参加して頂いた方々、ありがとうございました。

春の学習会は、来年、2017年3月25日(土)午後から、場所は今回と同じ京都市の「下京いきいき市民活動センター」を予定しています。春の学習会も是非ご参加下さいませ。

プロフィール

「読み」の授業研究会
「読み」の授業研究会(読み研)
「読み」の授業研究会は、子どもたちに深く豊かな国語の力を身につけさせるための方法を体系的に解明している国語科の研究会です。
2021年に設立35年を迎えました。