第6回 関西サークルin高槻-報告-

  参加者は高槻開催にしてから最も多い9名。今回の例会もとても面白い内容でした。

 最初は、兵庫県西脇市立芳田小学校の伊原正貴氏の発表です。伊原氏は、関西サークルに新しく加わって下さった先生で、今回、例会発表に初めてトライして下さいました。
教材は、光村の小学6年の教科書から「森へ」(星野道夫)です。
 この教材は、紀行文風の文学的随筆で、それを物語文の構造に当てはめて読解するというユニークな教材研究でした。筆者のいう、「森のこわさはすっかり消えていました」という、その心情の変化の推移を丁寧にたどった大変面白い内容でした。散漫に読むと、つかみ所のない内容にも感じられる難しい文章を、とても分かりやすく分析されたいました。

 続いては、立命館中学校の児玉健太郎氏による、詩の分析です。
 児玉氏は「HPに持ち込み教材歓迎とあったので持って来ました!」とおっしゃって、お持ちいただきました。嬉しいことです。感謝です。
 さて、教材は、学校図書中学1年所収の詩、「奈々子に」(吉野弘)です。
 この分析がおもしろい! 丁寧に言葉の形象を読むことで、娘に愛情を傾ける父親としての眼と、先に人生を歩く者としての冷徹な眼差しの二つが読めてきました。父親の、娘を見る眼の二重性です。
 児玉氏の見解に触発されて、参加者一同も、活発に議論を交わしました。

 次回、第7回は、11月22日の土曜日の予定です。時間は午後1時30分、場所も、同じく高槻市文化会館の予定です。ぜひ一度、読み研の関西サークルにお越し下さい。
 ご一緒に教材研究しませんか!

〈教材リクエスト〉を募集してます!!
 サークルの新しい試みとして、先生方から、「この教材の授業案を一緒に検討してほしい」「この教材の教材分析案が聞きたい」といった、教材リクエストを募集したいと思います。教材は教科書に載っているものに限定します。校種は、小学校と中学校です。
 説明的文章、文学的文章いずれでも構いません。新教材から定番教材まで幅広く募集します。
 お一人お一人のご要望にすべてお応えすることは出来ないかもしれませんが、共通した教材のリクエストが多くあれば、是非、サークルの研究発表の教材にしたいと思います。

 HPの「問い合わせ」メールを使ってご連絡下さい。その際、
・ご氏名
・ご所属(校種・学校名・担当学年)
・連絡先(メールアドレスやケータイ番号)

 をよろしくお願いします。

★ご一緒に、教材研究しませんか!!

プロフィール

「読み」の授業研究会
「読み」の授業研究会(読み研)
「読み」の授業研究会は、子どもたちに深く豊かな国語の力を身につけさせるための方法を体系的に解明している国語科の研究会です。
2021年に設立35年を迎えました。