「古典を読む会」-ご報告-
ご参加ありがとうございました。
6月11日(土)、高槻文化会館で、読み研初めての「古典を読む会」を実施しました。
参加の方は、7名。中でも、3人の方は、はるばる高知県からのご参加でした。お二人は、高等学校の先生、お一人は、大学の准教授の先生にご参加いただきました。
和気あいあい、でも、中身は濃密で、程よい緊張感のある、充実した古典の解釈・読解の学習会となりました。
1)「絵仏師良秀」(宇治拾遺物語)
初めは、加藤郁夫氏による、絵仏師良秀の読みの発表です。「十訓抄」との比較による異同を確認し、そこから、宇治拾遺の語り手の、良秀への評価を読み取りました。この話は、多くの指導書にあるように、良秀の非情さを描いたものではないのではないかという見解が出され、読みの交流を行いました。
また、「立つ」という言葉の繰り返しや、後半の「こそ」の多用から何が読めるか?
「あざ笑ふ」の解釈は一般的通釈で妥当なのか? 最後の「愛で合へり」をどう読むか?
などなど、議論の尽きない、大変面白い「読み」の応酬となりました。
2)「かぐや姫の昇天」(竹取物語)
続いて竹田博雄氏の「かぐや姫の昇天」についての発表です。昇天の場面は、冒頭に仕掛けらた伏線が明らかになる、種明かしの役割を担っているとの読みを提案し、意見をいただきました。
また、昇天の場面における、指導のポイントはどこにあるか? この場面では何を読ませるのか? という教科内容についての議論を通して、この場面における読みがとても深まりました。
あっという間の4時間が過ぎ、とても勉強になった学習会となりました。
ご参加の先生方、ほんとにありがとうございました。
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