2022年 夏の大会の紹介③「『ごんぎつね』を用いた物語・小説の授業の入門講座、わたしが担当します!」(熊添 由紀子先生)

「国語の授業をどうしたら良いか分からない。」という悩みを聞くことがあります。私も、公立中学校に勤め始めた頃、日々の授業に悩んでいました。しかし、読み研に出会い、確かな手応えを感じて、現在も仲間とともに実践を続けています。

　読み研の大きな魅力は、子どもたちが教師の指示を待たずに、自力で作品を読めるようになることです。どんな子どももグループの話し合いを通して自分の気づきを発言したり、全体の中で発言するようになります。その際、どんな学習課題を提示するかが重要です。深い教材研究に裏打ちされた学習課題が子どもたちを刺激し、主体的な学びに向かわせます。

　読み研は、物語・小説の三つの指導過程(構造よみ・形象よみ・吟味よみ)を系統的に指導します。この方法は、学年の合い持ちの先生がいる場合をはじめ、校内やサークルや全国の先生方と同じ土俵に立って共同研究できる利点があります。

　今回の入門講座では、初参加者の方にはまず読み研の学習方法を知っていただき、また、日頃読み研の方法で実践されている方にも整理ができるようにします。例えば、「構成・構造を読むことの意味」「クライマックスを決めることの意味」等。特に、形象よみにおいて、「どこを取り出して読み深めるか」をクライマックスとの関係で捉えることをメインに取り上げます。

　夏休み明けの授業が待ち遠しくなるような講座にしたいと思いますので、多くの方々の参加をお待ちしています。

熊添 由紀子 (八女市立見崎中学校)