第36回夏の大会の紹介⑦「記念講演、わたしが担当します!」(阿部 昇)

　対話を生かした探究型の国語の授業では、「学習課題」が重要な意味をもちます。
　「なぜ太一は、瀬の主(クエ)を打たなかったのだろう」(「海の命」(立松和平))といった課題です。これをめぐって子どもたちは、作品を読みこんでいきます。グループや学級での話し合いで、読みをより深めていきます。

　その課題追究を促進するために教師の「発問」があります。
　「この太一の変化に深くかかわりがありそうな伏線が展開部のどこかにないかな?」などの発問です。

　さらに「与吉が関係ありそうという意見が多いけど、特に大切な与吉の言葉は?」などの助言で「千びきに一ぴきでいいんだ」という課題解決に深くつながる表現を発見します。

　どうすれば「深い学び」を生み出す学習課題を創り出させるか。
　どうすれば切れ味のある「発問」を構築できるか。
　どうすれば国語が苦手な子どもが積極的に読みに参加できるような「助言」を見つけ出せるか。

阿部 昇(「読み」の授業研究会・代表)

—それらの秘訣を講演で解き明かします。新しい問題提起満載の講演になると思います。