読み研大会に参加されている先生の研究・実践のご紹介〈国語教育(明治図書)2020年8月号〉

国語教育(明治図書)2020年8月号の特集は、『ワンランク上を目指す! 国語科の教材研究と授業プラン』です。その中に、木村憲章先生(京都市立養正小学校)が書かれた「どうぶつ園のじゅうい」(光村図書2年)の教材研究と授業プランが掲載されています。木村憲章先生は、読み研の大会に何回も参加し、読み研関西サークルでも一緒に学習しています。

木村先生は、具体的に次の3点について、教材研究と授業プランを提案しています。
(1)教材研究のポイント
 ①指導事項の系統性
 ②教材と向き合う
 ③教材をデータ化する
(2)授業づくりのヒント
(3)授業展開例
 ①単元計画
 ・第1次 構造と内容の把握
 ・第2次 精査・解釈
 ・第3次 考えの形成
 ・第4次 共有
 ②本時の指導(第8時間目の授業プランが示されています)

「指導事項の系統性」では、既習の「たんぽぽのちえ」で、順序を示す言葉とわけに気をつけて読むことを学び、「どうぶつ園のじゅうい」では、時間的な順序を捉えること、自分の経験と結び付けて読むという指導の系統性を提案しています。

「単元計画」の第3次の「考えの形成」は、いわゆる「吟味よみ」です。「自分の生活と比べ、似ているところ、違うところを書く」という2年生にできる吟味よみを紹介しています。

「単元計画」の本時の指導(授業例)では、「獣医さんの仕事を2つに分けます」と説明し、「毎日」や「かならず」という言葉に注目させたり、「…ました。」(その日だけの仕事)、「…ます。」(毎日の仕事)という表記の違いにも注目させたりしながら、2年生の子どもに仕事の違いを読み取らせる工夫を提案しています。
 
 ぜひ手にとって、ご一読ください。