大学での「国語科教育法」の授業

 大学の授業で使用しているプリントを紹介します。

NO.25
2005.12.7(水)
後期11 大東文化大学 小林義明


【本日の授業】模擬授業(20分)とその検討

A「相聞」(芥川龍之介)3限2班4限2班
B「春に」(谷川俊太郎)4班4班
※12月7日(水)までに、各学習グループは授業案を1部提出してください。

【模擬授業の教材】

A 相聞(芥川龍之介)

  また立ちかへる水無月の
  嘆きを誰にかたるべき。
  沙羅のみづ枝に花さけば、
  かなしき人の目ぞ見ゆる。

B 春に(谷川俊太郎)

  この気もちはなんだろう
  目に見えないエネルギーの流れが
  大地から足のうらを伝わって
  ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ
  声にならないさけびとなってこみあげる
  この気もちはなんだろう
  枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく
  よろこびだしかしかなしみでもある
  いらだちだしかもやすらぎがある
  あこがれだそしていかりがかくれている
  心のダムにせきとめられ
  よどみ渦まきせめぎあい
  いまあふれようとする
  この気もちはなんだろう
  あの空のあの青に手をひたしたい
  まだ会ったことのないすべての人と
  会ってみたい話してみたい
  あしたとあさってが一度にくるといい
  ぼくはもどかしい
  地平線のかなたへと歩きつづけたい
  そのくせこの草の上でじっとしていたい
  大声でだれかを呼びたい
  そのくせひとりで黙っていたい
  この気もちはなんだろう

【次週の予定】

学生による模擬授業第2回
C「峠」    3限1班 4限3班
D「レモン哀歌」  5班   5班

コミュニケーション・カードより
(3限クラスは時間がなかったので、4限クラスが多くなりました。)

◇授業案を書くのが難しい。先生の助言を聞くと、どこからやっていいか分からなくなってきました。

◇先生の助言を聞くたびに意見が変わり、あれもこれも取り入れないと……という気持ちになりました。難しいなと思いました。

◇自分たちが一生懸命に考えて悩んでいたことが先生にすぐ解決され、まだまだだなあと感じました。

◇先生の助言のお蔭で活発な議論ができました。でも、そのため、指導案に行く前に議論で終わってしまいました。ただ、方向は見えてきたので頑張ります。

*いろいろに意見が分かれているところをみると、どうも私の助言はバラツキがあり過ぎて、「ゆれる助言」だったようですネ。

◇授業って、時間との戦いなんですね。大変!

◇「春に」の授業案について話し合ったところ、どう考えても20分では足りないことが判明し、かなりの部分を削減することとなった。削減した中で如何に濃密な授業をするかが大切である。

*その通り!

◇白熱した議論。教員になったとしたら、こういうふうなことをやれるのかな?楽しみだな。……その前に採用されるのか不安だけど……!「春に」っぽく。(笑)

*やれなくなってきています。忙しすぎて、バラバラに孤立してしまって……。なので、目をつぶって公開授業に挑戦すること、研究会に参加して腕を磨くこと。授業は、集団的に検討することが絶対に必要です。

◇授業案の作成をしましたが、生徒の答えにこちらが予想しなかった答えを言ったときの対応策について結構時間を割きました。授業通信にもありましたが、発問と助言は本当に練っても練っても意見が出てくるし、授業内容の要だと思いました。よい授業は笑顔が大切だと先生は言っていましたが、私も大切だと思います。自然と笑顔が出るようにしていきたいです。

*笑顔もですが、明るさが必要なのです。

◇技法よみを中心的に授業を進めていくことになりました。全員で意見を出したり、話し合って内容を詰めていくことができました。班内でリハーサルをしてみました。班内でさえも、授業を進めていくことが大変でした。

◇今日は、班のみんなで「くらげの唄」について深く考え、授業をどのように組み立てるかを話し合うことがすごく楽しかった。この時間をムダにしないように、これからも班で話し合いを進めて、いい模擬授業ができるように頑張りたい。

*目に浮かびます。新しい学習グループが機能し始めましたネ。

◇「三人寄れば文殊の知恵」と思うところもあれば、「船頭多くして船山に登る」と思うところもあり、話し合いは思うように進まなかった。20分という時間制限が大きいのだと思う。みんなこうしよう、ああしようと意見を出し合ったが、「時間的に収まらない」とか「ここで時間を取りすぎだ」などと言って、振り出しに戻ったりした。時間配分を考えながら授業案を立てるのは前回以上に難しかった。

◇前に読書を始めたと言いましたが、ずっと前に村上春樹の本を友達に紹介されていたので、とりあえず読み始めました。「ノルウエイの森」から始め、3冊ほど読んで、現在は「海辺のカフカ」を読んでいます。やっと上巻を読み終えたところですが、村上春樹はとにかく凄いなという印象を受けています。最初はチンプンカンプンでしたが、先に進むにつれて面白いようにつながり、よく分かりませんが、ある思想もそこには組み込まれていて、感激しました。

◇今朝、地元の駅前で車に当て逃げされました。追いかけようとしましたが、両手が利かなかったので、取り逃がしてしまい、苦い思いをしました。足を押し潰されたのですが、たいした痛みもなかったです。ただとても不愉快な思いをしたので、今度見かけたら然るべき報いを受けてもらおうと思います。相手の車は当てられたとき確認できたので、早いうちに見つけられると思います。今回のように逃げられると、腹の虫が収まりません。

*大丈夫でしょうか。あちこち怪我しているうえに、重なる災難、心配です。警察・学校に届けましたか?