コラム・提言
物語・小説を論理的によむ、ということについて
物語や小説で定番となっている「傍線部の人物の心情を答えよ」、あるいは、「傍線部の心情の理由を答えよ」という問いは、いったい何を読ませようとしているのか? 例えば、高校教科書に載っている「山月記」に、虎となった李徴の次 […]
図書案内「かならず成功する読み聞かせの本」赤木かん子著
絵本を中心にした、読み聞かせの指導について書かれた本です。お薦めの絵本も160冊ほど紹介されています。 〇読み聞かせの目的は何ですか? 読み聞かせをする人に、「読み聞かせをする目的は何ですか?」と聞くと、「本を好きに […]
京都文学散歩(6)「澪標」
「澪標」は、外村繁の作品です。滋賀県五個荘の豪商の家に生まれた外村繁は、大正10年に三高(現・京都大学)に入学し、18歳から21歳までの青年期を京都で過ごします。同級生に、梶井基次郎、中谷孝雄がおり、二人との親交を通し […]
京都文学散歩(5) 「鴨川ホルモー」と「京都まで」
「鴨川ホルモー」は、万城目学の作品です。京都大学に入学した主人公の安倍が、「京大青龍会」という怪しげなサークルに勧誘され、「ホルモー」という謎の競技に参戦することになります。初めて作品名を見たとき、「ホルモン」の間違いか […]
日本学術会議の新会員任命見送りに関する声明
日本学術会議の新会員任命見送りに関する声明 2020年10月1日、菅義偉首相が日本学術会議から推薦された新会員候補者6人の任命を見送りました。 日本学術会議は、日本の科学者の内外に対する代表機関として、科学の発展と科学を […]
京都文学散歩(4) 「異邦人(いりびと)」と「激流」
京都文学散歩(4) 「異邦人(いりびと)」と「激流」 「異邦人(いりびと)」は、原田マハの作品です。原田マハは、キュレーターであり作家でもあります。キュレーターとは、博物館や美術館において収集資料の研究に携わり、専門知 […]
京都文学散歩(3) 「それでも私は行く」と「活動寫眞の女」
「それでも私は行く」は、織田作之助の作品です。昭和21年、京都日日新聞(後の京都新聞)に掲載され、たちまち町の評判となり、題名の「それでも私は行く」という言葉は、ちょっとした流行語になったそうです。 先斗町のお茶屋「桔 […]
劇場版「ごん」を観る
新美南吉の「ごんぎつね」の映画化です。人形アニメーションで、上映時間30分の小品です。 何よりも、映像が美しいのです。枝の先にとまってなくもず。すすきの穂の中から顔をのぞかせるごん。彼岸花が一面に咲き乱れる野原。一つ […]
京都文学散歩(2) 「古都」と「美しさと哀しみと」
「古都」は、川端康成の作品です。老舗呉服商の一人娘として育った捨て子の娘が、北山杉の村で見かけた自分の分身のような村娘と祇園祭の夜に偶然出逢う物語です。互いに心を通わせながらも同じ屋根の下で暮らせない双子の娘の健気な姿が […]