【国語授業実践講座 Q&A】読み研方式を知りたいのですが、どの本から読んだら良いですか。

読み研方式を知りたいのですが、本がいっぱい出ていてどの本を読んだら良いのかわかりません。まず、どの本から読んだら良いですか。

 物語・小説については、阿部昇『増補改訂版・国語力をつける物語・小説の「読み」の授業』明治図書がよいかと思います。

ここには、構造よみ→形象よみ→吟味よみの指導過程(方法)が丁寧に書かれています。また、「モチモチの木」(斎藤隆介)、「ごんぎつね」(新美南吉)、「走れメロス」(太宰治)の詳しい教材研究も示されています。また、同じく阿部 昇の『物語・小説「読み」の授業のための教材研究』明治図書も是非お読みください。ここには、「スイミー」(レオ=レオニ)、「お手紙」(A=ローベル)、「一つの花」(今西祐行)、「大造じいさんとガン」(椋鳩十)、「海の命」(立松和平)、「少年の日の思い出」(H=ヘッセ)、「字のない葉書」(向田邦子)、「故郷」(魯迅)の丁寧な教材研究が示されています。

 説明文・論説文については、「読み」の授業研究会『国語力をつける説明文・論説文の「読み」の授業』明治図書がよいと思います。ここには、構造よみ→論理よみ→吟味よみの指導過程(方法)が丁寧に書かれています。小中の教科書に掲載されている説明文・論説文教材の詳しい教材研究も示されています。説明文・論説文の吟味・批判について詳しく書いてあるものとしては、阿部昇『文章吟味力を鍛える』明治図書があります。

 古典については、阿部昇『読解力を鍛える古典の「読み」の授業』をご覧ください。古典の指導方法について丁寧に書かれています。また、『徒然草』『枕草子』『平家物語』『源氏物語』の有名な章段の教材研究も載っています。

 物語・小説、説明文・論説文、さらには古典などについて、最新の教育事情を意識しながら編集した「読み」の授業研究会『国語授業の改革』シリーズ(学文社)も是非ご覧ください。上記の本とはまた違った角度から国語の授業について考察しています。 

プロフィール

「読み」の授業研究会
「読み」の授業研究会(読み研)
「読み」の授業研究会は、子どもたちに深く豊かな国語の力を身につけさせるための方法を体系的に解明している国語科の研究会です。
2021年に設立35年を迎えました。